GPD WIN MAX 2021 換装後のマザーボード用ケースを本家が公開! 早速作ってみました

太っ腹すぎてびっくりです。無事?出資も行ってあとはマザーボードが届くのを待つだけのGPD WIN MAX。ケースを自作しようと思っていたのですが、なんと本家GPDが自由に改編できる形でケースの3Dプリント用ファイルを配布するという事件が発生!!こういう企業風土、本当に素晴らしいと思います。ということで若干修正してケースを作成しました。

GPD WIN MAX 2021について

GPD WIN MAX 2021はコントローラーが一体となったゲームもできるノートパソコンです。一般的な用途でも使いやすく、Windows11も問題ない予定で、スペック的にも長く付き合えるPCだと思います。私が所有している前世代のGPD WIN MAXについてもご紹介していますので、もしよかったら下記もご覧ください。

これは歴史的な出来事なのでは?

上で紹介した通り、GPD WIN MAX所有者に対して、若干の?スキルが必要ではありますが自身で換装可能なマザーボードの単品販売がIndiegogoで行われていました。今後単品で販売されるかはわかりませんが、そもそもノートパソコンに組み込まれているマザーボードを公式が単品で販売する、ということ自体がかなり異例のことだと思いますし、私の浅薄な経験では聞いたことがありません。

マザーボード単品でコスパが良いとはいえ、費用としては75000円かかりました。せっかくなのでマザーボードを単独で運用しNUCとして使用したいと思うのは当然です。私は3Dプリンターも所有しているので自分でケースは作ろうと思っていました。・・・ところが、です。まさかの公式が換装後用に専用ケースを公開開始しました。何気に世界初なんじゃないかな?と思うのですがどうでしょうか。ほかに事例があれば教えていただきたいです。

現実的にはこのケースに入れるためにはヒートシンクやファンが必要です。一応GPDではAliexpressで販売をしていて、5000円強かかりますが、純正のセットを購入できます。当初ここは自分で何か集めて作ろうかと考えていたのですが、パーツ代と時間を考えて私はAliexpressで購入してしまいました。このパーツが欲しい人は限られると思いますが、品切れのこともあるみたいです。

ファイル形式はSTP CADソフトで自由に編集可能

さて、実際に公開されているファイルなのですが、なんとCADソフトetcで自由に編集も可能なSTP形式でした。配布にありがちなSTLではなく、設計ファイルそのものです。設計って企業の知財の一部なのではないかと個人的には思うのですがどうなんでしょう?いずれにせよなんとも太っ腹ですね。下の画像が私がいつも使用しているFusion360でファイルを開いたものになります。一部の定型的なコネクタは実装されておりませんが、それでも情報量が多いためSTPファイルは約50MBありました。

ファイルとしてはそのまま金型の発注に出すことを想定したサイズで設計に遊びがないので、FDMの3Dプリンターで作製する時には若干の調整が必要かな、という印象です。でも、STPファイルなのでその修正が非常に楽です。ボタンなど干渉する部分はうちのSnapmakerだと0.2mmくらいオフセットしてあげると良さそうでした。

とりあえず作成 若干の修正がおすすめ 足は別パーツに 

ケース全体を見てみると、薄紫色?で表示されたアンダーカバー部分の吸気用の肉抜きはかなり複雑でFDMで作るのは結構大変そうに見えます。さらにそこに足の部分がついている構造です。パッと見ただけでサポートが結構必要で造形の失敗率も高くなりそうなので、当方ではSTPファイルの修正を行いました。

また、これは後から気づいたのですが、カバーのパーツが一部干渉していました。頂いたSTPのまま印刷するとピッチリ合いません。場所はちょうどUSB-Aのコネクタがある部分付近で2か所です。下図の最後のところあたりになります。

行った修正は以下の3点です。

  • サポートが必要ないように足の部分を別パーツとして分割 後から接着する
  • 接着場所がわかるように足部分の辺縁はあらかじめスケッチでプロジェクト→薄い押し出し(凹)でマーク付け
  • 上カバーから下カバーを差分ブーリアンで切り抜きちょっと(0.15mm)オフセット

ということで完成したのがこちら。造形はやはりちょっと面倒そうでへんてこな幾何学模様を描きながらプリンターが造形をしていました。また、完成したものをみると足部分は薄く押し出してへこますことでレリーフがつき、接着する場所がわかるようになりました。また細長くて薄いので、ABSなんかだと反りに注意が必要な形状だと思います。PLAにもかかわらず私の場合は一回反りました😅

あとは届くのを待つだけ、2021マザーをNUCにしても良いかも?

あとはちっこいネジを用意して、マザーボードとヒートシンクの到着を待つのみです。実物を確認してから無線用のアンテナも買おうと思ってます。WIFI6非対応だったり、元々排熱のこともあるので、空間にゆとりがあって冷却が容易な2021マザーをむしろNUCとしたほうが意外に性能は発揮しやすいかもしれませんね。再換装が面倒なので届いたほうを試しに組付けてみようかなと考えています。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!