ダイソー版ミニ四駆 ポケットカー レビュー 3DプリンターでGRヤリスっぽいボディを作る
ダイソーで見かけるミニ四駆もどき。とりあえず走らせるなら何ら不具合なく走ります。ミニ四駆より安いので遠慮なく前後のステーを切り離したり、部品取りに使ったり、実にあそびがいのある商品です。今回は子供の要求に応えてGRヤリスっぽいボディを製作しました。造形してみたい方は最後をご覧ください!
ダイソーミニ四駆 ポケットカー 概要と魅力
ダイソーで販売されているポケットカーは「ダイソー版ミニ四駆」として界隈では人気の品です。330円で購入出来、ちゃんと走るミニ四駆っぽいものが出来る素晴らしい商品です。とても個人でこの値段でコレ作るのは無理!という大量生産ならではのコスパモンスターですね。ダイソーでは2023年2月現在で3種類販売されていますが、違うのはボディのみでシャシーはもちろん共通です。
商品そのものはミニ四駆のシャシーと似ていますが、別のものなので部品の流用はできません。特集されていたロケットニュースのサイトによればタミヤのタイプ1、2シャシーとの共通点は多いようですが、私も少年時代以来ミニ四駆をやっていないので分かりません。ですがリアにモーター、直結の4WDで私の感覚ではまさに「ミニ四駆」です。
このポケットカーの魅力はプラスチックのシャシーやボディ、モーターやギア、電池用の端子、タイヤなど必要なものが全て揃っていることです。子供のおもちゃとして完成しているのはもちろんの事、別に車を作らなくても部品取りとしてモーターと電池ボックスと考えても価値がある商品です。様々な工作に流用ができる事間違いなし・・・!
実際の部品とボディの固定部分
簡単な計測ではホイールベースは80mm,トレッドが63mmくらいでタイヤ直径が24mm、前後スタビライザーを含めて形状はほぼミニ四駆です。中の部品たちはこんな感じ。シャシー部分には軸受とプラ製ベアリングを用いてシャフトを固定するオーソドックスな形状で、300円とはとても思えません。スイッチの部分も含め、嵌めあいなども問題ありませんでした。自分で設計したり3Dプリンターで色々作っていると、「100均スゲー」と思うことが多いのですが、この商品も本当に感心しきりですね。。。
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ボディとシャシーの固定は前方の爪で引っ掛けて、後方は接続用のアタッチメントで固定するタイプです。ミニ四駆本家、どうだったかな・・・・?この形状であればここを合わせれば比較的簡単に互換ボディが作れますね。※写真はステー部分を除去したものになります。
Fusion360でのボディ作成
今回もFusion360でボディは作りました。今回もフォームモデリングを用いています。最初から細かく作りこむのは時間がかかる作業になるのである程度あたりをつけて全体の形を作ってから整えていきます。以前ブログでご紹介したこの作り方と同様ですが、今回は時短のためホイールハウス部分や内側を肉抜きするプロセスを変更しています。前回記事はこちらです。
今回はリクエストに答えてネット上で探して下絵を用意しました。3面図があるととても楽ですよね。キャンパスから読み込んで、ホイールベースを基にサイズを決めましょう。
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今回のキモは、フォームの厚みを付ける段階にありました。ある程度のアウトラインで凹凸がない段階のフォームボディをコピーして残しておくことになります。ご存じのとおりFusion360のフォームボディは編集履歴が残らないので後に遡れません。滑らかなアウトラインのボディが出来た段階でそれをコピーし残しておいて、その位置をちょっとずらして縮小、ブーリアンすることでボディが出来ています。
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以前のパーツ毎分割して厚みを付けていく方法も応用範囲が広くて良いのですが、車のボディを時短で作ろうと思うとこの方法が楽できれいに出来ると思います。ホイールハウス部分も後からくりぬく為、デザインに限界が出ますが、有効な方法だと思いました。なにせうちの5歳児は、「あれもつくれ」「これも欲しい」と要求に限りがありません。そのうち自分で作れるようになってほしいのですが、これを逆手のとって私のスキル上昇とブログのネタ提供になっているので仕方ないですね(笑)。
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完成したのはうちの子のリクエストでGRヤリスっぽいボディ。当初は現実に即した形にしたのですがミニ四駆は全長に比してトレッドが幅広なので、タイヤが大きくはみ出ます。子供のセンス的にもアウトだったらしく変更を言い渡されました。
フォームモデリングは仕様変更が比較的楽
うちの子のリクエストのような仕様変更の際にも今回のモデリング方法は比較的有効です。ホイールハウス部分を後から抜く構造なので、フォームの形状変更もしやすいです。形状はかなり手抜きになりますが、こういったダイナミックな形状変更が出来るのはフォームモデリングならではだと思います。一つ一つ3Dスケッチを引いていくサーフェスモデリングだと面倒です。
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個人的にはかっちりと形が決まっているものはサーフェスモデリングのほうが扱いやすかったり面をきれいに整えやすかったりすることもあるので使い分けが大事だと思っています。3Dスケッチによるサーフェスモデリングについてはまた別に扱っていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
造形について
造形も以前と同様、角度をつけて積層痕が目立ちにくいようにしていきます。最新のPrusaslicer2.6ではオーガニックサポート(tree support)が使えるようになっており非常に便利なのですが、車のボディのようにz方向に細長いとどうしても応力がかかってサポートが破綻しやすいです。この辺のテクニックは私もまだ勉強中で、現時点では確実に造形するならスナッグくらいのサポートがいいのではないかと思っています。
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ボディへの固定とステー除去 フィラメントを使用した固定に
今回ボディを作るにあたり、最初の画像通り、シャシーはスタビライザー用のステーを切り取ってしまいました。ボディに合わせるためですが、必要であればボディ側を造形時切り取って作れば対応できると思います。
寸法的に問題がなければボディとの固定パーツはやはり本体とは分けるべきです。こういうおもちゃの接続部は大抵壊れる部分なので、別パーツにしておいたほうが応用が利きます。今回はM3ネジ2本ずつでシャシーへのマウント部分と固定しました。
形状については前方は特に工夫はせず、後方の取り付け部分はゆとりがなくなってしまったため、同様の固定はあきらめてあらかじめ穴をあけた形状を作製し1.75mmのフィラメントをそのまま閂のように差し込んで固定することにしました。強度はあまりないのですが引っかかっている限りは外れないので安心感はありますね。
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完成 色々楽しめます! 次の課題は塗装
ということで完成したのは上記のとおり、滅茶苦茶オーバーフェンダーのヤリス風ボディのダイソーミニ四駆になりました。ボディは厚めに作っているので壊れにくいです。(厚めにしてるけどミラー部分は壊れるかも)。走行ももちろん問題ありません。5歳児もとても喜んでいました。
やっぱりボディだけでなくシャシーと組み合わさると車って感じがしますね。出来としては普通に良い(と思っている)ので次の目標はやはり塗装でしょうか。塗装はにおい的な意味で正直家族の目が厳しいのですが、何とか今年の目標として塗装スキルを身に着けていきたいと思います。皆さんもダイソーミニ四駆作ってみませんか?
2023/3/4 追記 STLはこちらの記事で
このモデルを作るにあたって3Dプリンターで作るモデルの権利について調べて別記事にしました。STLファイルもこちらにあるので、良かったらぜひ読んでくださいね!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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