eGPU AKiTiO Node Titanをレビュー 外付けGPUで GPD WIN MAXのパフォーマンスが向上

2020年12月30日

モバイルとして所持しているGPD WIN MAXはコンパクトで高性能ですが、内蔵GPUには限界があります。 
一方、本機にはThunderbolt3があるためeGPUの接続が可能です。ケーブル1本で接続でき、グラフィックのパフォーマンス向上が確実に体感できますのでGPUが余っているなら非常に有用と思います。
AKiTiO Node Titanを購入し使っているので簡単にレビューさせていただきます。

eGPU(外付けGPU)とは?

GPUは最近ではグラフィックボード(グラボ)と呼称される、映像出力のための部品です。
CPUに内蔵されることも多いですが、ゲームや3D、映像処理等の能力が求められる場合、PCでは外部に専用のチップ群とメモリを搭載するのが一般的となっています。
デスクトップPCでは一般に内部のPCI express x16に接続しますが、ノートPCでは設計段階で内蔵し
マザーボードに直付けされますので基本的には後から搭載することはできません

eGPU(外付けGPU)はノートPCの外にこの機能を実装するシステムです。
従来のUSB規格では帯域が狭すぎて実現不可能でしたが、Thunderbolt3(USB4を含む)の40Gbpsの帯域をフルに使って画像処理を行えるようになったため実現しました。
このためコネクタ形状はUSB-Cですが、ケーブルは専用のものが必要で長さの制限があります。
実はこの40Gbpsの帯域でもPCI express x4相当ですのでGPUの性能をフルに発揮することはできませんがCPU内蔵のものと比較した場合にはけた違いのパフォーマンスを発揮することができます。

AKiTiO Node Titanについて

OWCグループから発売されている650wの電源を搭載したeGPUボックスです。
一応注意点ですが、この製品にはグラフィックボードは入っていません
下部に画像を載せていますがこのボードは別途必要になります。
私の場合は家に余っていたギガバイトのGTX1070を載せていますが、これがないとただのカッコいい箱です。
こうしたコストの高さが現状ではeGPU導入の最大の障壁かと思います。

eGPUボックスとしてはとてもよくできていると思います。使うかどうか別ですがハンドルもついてます。
造りも丁寧ですし、ボードを搭載する際にも工具は必要ありません。
内部のスペースも必要十分な印象で、よほど巨大なヒートシンクのボードでなければ大丈夫かと思います。
幅もeGPUボックスとしては控えめで、ファンや電源を底面に置くなど配置が工夫されています。
ただ、他のボックスと同様、Thunderbolt3のポートは背面です。これ、とても不便なんですよね。
ケーブル長に制限があるため、フロントに持ってきていただけると設置の自由度が増すんですが。。。
私の場合は横向きで置いて対応しています。

実際の使用感について

なぜか一回で接続できないことがありますが、ケーブルを一旦抜いて再接続すれば大丈夫でした。
接続が正常に行われるとNode Titanに接続した外部ディスプレイにも画面が映ります。
デバイスマネージャーでも通常のGPUと同様に扱われ、ドライバーも違和感なくインストール可能です。
電源もGPD WIN MAXに供給されますので接続はケーブル一本です。
別途マウスとキーボードもあればデスクトップPCにかなり近づきます。

今回出しているのは1070に合わせて3D markのFire strikeですが、非常にスムーズです。
元々のGPU性能からすると前述の帯域の問題でおそらく8割程度の性能にはなりますが
動画の処理や3DCG等でストレスない作業が可能になります。
ゲームもフルHD環境ではおおむね十分ではないでしょうか?
GPD WIN MAXの場合は、重いけど本体がゲームパッドを兼任することになります。

グラボが余っていれば十分な価値あり

上記結果でもスコアの差は顕著です。接続時はFire strikeで12000超えますが、標準だと2400くらいでした。
元々GPD WIN MAXの内蔵GPUも10世代用ノートPC用としては速いのですが文字通り桁が違う性能です。
まあ、消費電力も桁が違いますので当たり前ではあるのですが。
2020年12月現在、Tiger lakeの内蔵GPUも頑張っていますし、畑は異なりますがMacのM1チップも優秀みたいですが、電力制限がなく専用のメモリを積んだ外付けGPUとの性能差は大きいままでしょう。
ちなみにTiger lakeの最上位機種でもこのスコアは4000程度のようです。

また、今後は接続可能なノートPCが多くなると考えられ、PCを更新しても使える強みもあります。
費用はかかるものの、おそらく不要になったらオークションで比較的高値で売却もできますし、家にグラボが余っていれば導入の価値は十分にあるかと思いました。
下に簡単な紹介動画もありますのでよろしければご覧ください。
また、商品リンクもご利用いただければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。