3DプリンターでFire HD 10 plus ワイヤレス充電スタンドを作成 机越しでもワイヤレス充電できる CIO deskHackは価値ある商品
先日購入したFire HD10 plusですがせっかく無線充電に対応しているので、既製品を利用してワイヤレス充電スタンドを作りました。通常Qi充電器はちょっと離れただけで充電できなかったりしますが、deskHackは机の厚みくらい離れていても無線充電が可能ですのでこちらのレビューもさせていただきます。
純正の無線充電カバーは購入不可の状態
先日プライムデーで購入したFire HD 10 plusですが、前回記事の通り、無線充電に対応しています。無線充電にすることでshowモードにすることもできるとのことでちょっと興味はあったのですが、ふと調べてみると、純正の無線充電スタンドが現在販売されていないことが判明しました。(fire HD 8用はあります)
右にAmazonリンクを貼らせていただきましたが、購入はできません。どうやらエッセンシャルセットのカバーを着けると充電ができない不具合などが発生していたみたいですね。純正品なのに・・・
ちなみに前回のブログはこちらです↓
今買えるのはAnkerのものです
Qi(というか電磁誘導方式無線充電)の仕組み
無線充電、というか非接触充電自体は、そこまで難しいものではなく結構昔からあります。身近なところだと髭剃りなんかでよく見ますね。
よく使われるのは電磁誘導方式です。コイルを充電側と給電側それぞれに設置して、片方に電流を流すとそこに磁界(磁束)が発生し、そこに給電側のコイルを置くことで今度はそこに電流が生まれる仕組みです。
正しく充電が行われるためにはコイルの位置をちゃんと合わす必要があるということと、元々効率が悪いので充電速度が遅めだったり、発熱するなどの問題も発生しやすいので注意が必要です。また、上記の仕組みのためちょっと離れるとうまく充電ができません。
おそらく今回の Fire HD 10の無線充電スタンドはタブレットにカバーをつけたことで距離が離れ、安定して充電が出来なくなったのではないかと思います。その内仕様変更して再登場するとは思いますが、現時点では購入を控えるべきですね。
deskHack って? 数少ない中距離充電器です
今回使ったのはたまたま家にあったCIO 社のdeskHackという10WまでのQi対応充電器です。値段がちょっと高いんですが、これは12−32mmと本体から離れた部位に充電エリアが存在する特殊な充電器になります。磁束をコントロールして距離を最適化しているようで、逆にこの充電器の直上に機器をおいても充電できません。
当初は確かMakuakeで2019年頃クラウドファンディング(というかマーケティング?)されていましたが、現在はAmazonで普通に購入することが出来ます。あまり競合する製品はないと思うのですが、意外に知られていないのかもしれませんね。よろしければリンクもご利用いただければ幸いです。
と言うわけで今回は3Dプリンターを使ってこの充電器を置くことで充電スタンドを作成してみることにしました。
Fusion 360での設計と製作
今回はちゃんとこのdeskHackがちゃんと裏面に収納できれば良いのでかなり適当な作り😅です。スイマセン。我が家のsnapmaker2.0 A150の造形サイズ制限もあるので、充電器の簡易な固定も兼ねて部品は2つに分割しました。
全体の感じは下記の通りで、嵌め込み部分は0.2mmゆとりを持たせました。造形方向はサポートが不要になるようにしています。もし万が一STL欲しい方いたら連絡ください。
スピーカーユニットの時は何回も試作してぴっちり合うように調整しましたが、今回はゆとりをもたせて一発印刷です(笑)。材料は割れにくいPETGにしました。家にあるPETGはブルーなので、随分と派手な色の充電台が完成です。
案の定合わせも問題なく、失敗なく一発で造形できました。思い通りピシッと出来ると簡単なものでも嬉しいですね。
PETG素材も最近は扱い慣れて、こういう大きめの造形だとかなり良い感じに造形できる様になってます。
なお、我が家の3Dプリンターはsnapmakerというもので、kaikaという国産ノズルを使用し出力しています。購入してからの経緯がありますので、もし良かったら当ブログの3Dプリンターカテゴリも是非ご覧ください。
問題なく充電できました!ShowモードもOK
ワクワクしながら設置してみると、問題なく充電できました!設定を変更するとちゃんとShowモードも動作。アレクサに頼んでエアコン操作もできました。ちなみに壁の厚みは1cmとしました。ゆとり部分とタブレットのカバーなどあれば12mm以下にはならないので仕様に沿った状態だと思います。ただ、タブレット位置などをちゃんと決めていなかったため、置く位置が寄ってしまうと充電がストップすることもわかりました。2号機作るときは至適位置を確認しようと思います。
エッセンシャルセットに付属しているのはBluetoothキーボードなので、充電時は分離してバラバラに使用することもできます。また、showモードを止めてキーボードをつけたまま折り畳んで充電もしてみましたが、ちゃんと真ん中におけば問題なく充電出来ます。充電が始まると音がするので確認は容易でした。もちろん、キーボード側を充電器に向けると充電不可能なので裏表は注意が必要ですね。充電器本体は待機時は緑、充電時は赤に点灯します。異常があると赤が点滅する仕様になっています。
2021年12月追記
ちなみにこの充電器、2021年発売のKindle paperwhiteに使用してみたところ、特に問題なく使えてしまいました。純正のものがどうなのかはわかりませんが、共用できる可能性があるかもしれません。
deskHackは良い!が、問題は音とエネルギー効率かな
そんなわけで、自作Qi充電台が完成しました。一般的には距離の制限があるワイヤレス充電でこうして自作スタンドが簡単に作れるのはこの製品との組み合わせならではないかと思います。今回は接着もしていないので、いつでも分解はできますし、また何か作ってみようかなと思います。
ただ、この商品は万能ではなくて、2つ問題があります。一つは音です。ファンが内蔵されていて、意外にうるさいです。充電中の排熱のために避けられないのでしょうが、静音ファンではないようです。また、この商品自体にACアダプターが必要なのも微妙なところです。2つ目は発熱にも関わりますが、基本的にエネルギー効率がよくないと思います。タブレットもそれなりにあったかくなりますし、消費電力のそこそこの割合が熱に変わっているような??
でもそれを差し引いても、かなり野心的で使い道が色々ありそうなこの中距離充電器、皆さんも一台いかがですか?もし購入されてスタンドが欲しい方、コメントなどで連絡ください。何らか対応できるかもしれません。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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