DIYしたラズパイPICO DAC レビュー Volumioとも組み合わせて色々使えます オペアンプで音質は変わる?

ちょっと以前のブログの続き、実際の使用についてです。Interface監修のラズパイpico DACの音質やzero 2wと組み合わせたVolumio運用など色々楽しんでいます。皆さんもぜひ作りませんか?というマニアックな記事ですが、ぜひご検討くださいね!

前回の続きです

今回のブログは下記ブログの続きになります。ハードウエア的な部分や制作編はこちらをぜひ参照ください。

このラズパイ pico DACはInterface社監修のもので、ラズパイPicoにDACそのものになってもらう、というコンセプトで改良が随時行われ今に至っているものになります。はんだ付けが多いですが基板や部品キットが販売されており、私のような初心者でも十分楽しめ、完成させることが出来ました。3000円程度のDACなのですが、性能は侮れませんよ・・・!

DACとしての性能 S/Nも十分で実用性十分

前回ブログで完成させてから家でちょっと音楽を聴くのに使用しているこのDACですが、所謂スペックは平凡なものの、自作というプラセボ効果を加味しても普段使いとして全く不満はありません。オーディオの世界って恐ろしくて一見同じようなものでも値段のピンキリがあるんですが、DACもamazonで検索すると非常に幅広い価格帯の製品があります。

どの程度コストをかけるかは本当にその人次第ですが、エントリーミドルくらいが一番コスパが良くてそこより先はもう趣味の世界かな、と個人的には考えています。本機はバランス接続等もない基本的なものになりますが、なにより一般的なラズパイオーディオと異なり真の意味で「ラズパイの音」なのが興味深いところです。

amazonにも様々な製品がありS/NやTHD+N等が記載されていますが、果たして本当に正確なのかもわかりませんし聴覚上影響がどの程度あるのか疑問ではあります。私のこだわりはそこまで強くない、という前提で、この製品は十二分です。サイズは確かに大きめで、インターフェースがmicroUSBという部分はありますが(ラズパイPicoなので・・・)オマケで作るおもちゃでは全くないレベルだと思いますし、ノイズも皆無です。

あ、最近はBluetoothで音を聴かれている方も多いかと思いますが、有線もいいんですよ。以前紹介したような中華イヤホンでもその辺のBluetoothイヤホンとはそれこそ音が違います。BTイヤホンと違って振動板にコストがかけられるのはやはり強いです。バッテリーの切れ目が縁の切れ目の無線イヤホンと異なり長く使えます。

例えばこの記事を書きながら聞いているイヤホンは12年以上前のソニーのイヤホン、MDR-EX510というものですが、最近のトレンドでは全くないものの今聴いても音は悪くないです。あ、最近紹介した平面駆動型イヤホンの記事も良かったらぜひどうぞ。これもかなり良いものです!

Volumio搭載のzero 2wと組み合わせてオーディオプレーヤーに

次に、オーディオプレーヤーとしての当機です。当機ではラズパイHATコネクタ(GPIO)を使ってラズパイと接続することでHAT DACとして利用が出来ます。組み合わせて利用することで単品でオーディオプレーヤーとして利用できるわけです。

当方で利用したのは最近入手がしやすくなったラズベリーパイ zero 2wです。私はラズパイに関して全く素人なのですが、ラズパイ3系とほぼ同様の使い勝手とのことで、母艦のVolumio を使うのに十二分であることがわかりました。小さくてかわいいのもポイントですね。

色々再生してみましたが、ハイレゾ音源やDSD128(5.6MHz)の再生は問題なく行えています。ただ、DSDについては原理上ボリューム調整が出来ないのでイヤホンで聞く場合にはちょっと注意が必要かと思います。Volumioで試した範囲ですが、DSDダイレクトでは問題なく再生できたものの、DoP(DSD over PCM)だとほぼノイズで上手く音出しできませんでした。Volumioとの組み合わせでは出力が192kHzに制限される、との記載もありこれが関係しているかもしれません。手元にDSD64がないので検証は出来ていませんが・・・。

なお、音質は至って良好で途切れてしまう、等も発生しませんでした。普通に常用できます。素晴らしすぎますね!

amazonリンクを貼っておきますが、高いことが多い(転売?)のでおすすめはスイッチサイエンスさんです。定価は3113円とのことですが売り切れていることも多いです。

Volumioは多くのLinuxと同様、イメージをmicroSDに焼きこむだけです。Volumioページはこちら。ダウンロードしたイメージは私はrufusを使ってmicroSDに入れています。

初期設定等は私がつらつら書くよりもこちらのページが役に立つのではないかと思いますので是非。

今回のPico DAC用の出力については本家Interfaceの案内があります。PDF版がこちら。別にmoOde audio player用の設定もあります。このOSはBluetoothが標準で使えるという話なのでこちらもいいかもしれません。今度試してみようと思っていますが、まだ試せていません。いずれにせよmicroSD一つで簡単に色々試せるのは本当にうれしいですね。

オペアンプで音は変わる?

さて、もう一つ個人的に興味のある話題がありました。それが「オペアンプ」です。今回DIYさせていただいたPico DACには脱着可能な形でオペアンプが搭載されています。元々ベースのキットで採用されているのはコスパ世界一と名高い?NJM4580DD(日清紡マイクロデバイス製)というものです。お値段なんと60円

このオペアンプ、界隈を見てみるとこのIC一つで音が変わるとか・・・。確かに増幅器ですし、ノイズ対策の意味もあるので音が変わってもいいとは思うのですが、その微細な違いが耳で判別できるのか、またコスパとして成り立つものなのか、ちょっと疑問がありました。今回のDIY DACで違いが何か分かるのか、興味があり確認してみる事にしました。

というわけで用意したのがこの二つ。せっかくなので極端なものがいいなぁ、と思い一つはバーブラウンOPA627AUにしました。とはいえ、本物かどうかはちょっとわかりません。噂によると抵抗値で真贋判定が出来るようですが未実施です。このオペアンプは古い機器から取り出した中古品のようでしたが実際は分かりません。1回路なので左右のチャンネルにそれぞれ1つずつ、両面実装されています。もう一つがこれも特徴がある?らしいLinear Technology LT1364です。これは主に映像用の高速OPアンプです。機器が合わないと発振と呼ばれる現象を起こすとのことで注意が必要とのことでした。・・・さっぱりわかりません。もし詳しい方がいらっしゃったら教えて欲しいです。今回入手したのもキャラが立ってそうだったから、という理由だけです!

この2つ、お値段が高い!今回は中古品を入手しましたがLT1364でも1000円以上OPA627AUに至っては3000円とかします。Pico DAC全部で3000円なのに、やりすぎといわれても仕方ないと思います。この3つで滅茶苦茶違うなら面白いのですが・・・?

音質はやはりイヤホン(スピーカー)で決まる、と思う

結果なんですが、色々変えてみましたが正直よくわからないです。少なくとも自分の低スペックな耳では「ここがこう変わりました!」などと声高にレビューすることは憚られます。何か違うと言われればそんな気もしてきますがおそらくプラセボ効果じゃないかなぁ・・・60円と3000円、50倍の価格差には到底思えません。

ここにお金をかけるならその分イヤホン、スピーカー等のやはり音の出口にかけたほうがいいと思います。間違いなく満足感上がりますよ。3000円あればCD買えるし、約3か月のサブスク代になります。新しい音楽との出会いのほうが個人的にはお勧めです。ただ、今回の検証はもちろん主観ですし、自作のDACでオペアンプを語るな!と怒られる可能性も十分にあります。ライトなオーディオユーザーなのでどうかお許しください。

いずれにせよ、ラズパイPICO DACは間違いなくお勧めできる電子工作キット?です。これからも楽しく音楽が聴けると思うので是非挑戦してみてくださいね!今回も最後までお読みいただきありがとうございました!