自宅がスマートロックに Qrio Lock レビュー wena 3 との連携も完璧 生活がまた一つストレスフリーに

2022年1月3日

多くの住宅に対応するBluetooth接続対応スマートロックであるQrio Lock。ネットで酷評されているので不安もありましたが、設置し使ってみています。本体が厚いのでやや邪魔な印象はありますが、非常に便利です。ハンズフリー機能は安定性にかけるとのレビューが多いですが当方では問題なく、我が家では常用決定です。

Qrio Lockとは

現在はソニーの子会社であるQrioが販売している、ドア鍵をスマホ等から操作するためのデバイスがQrio Lock(QーSL2)です。現在発売されているものは2代目で、初代はQrio Smart Lock(QーSL1)という名前でした。
ドアの内側に貼り付けて使用し、モーターでサムターン(鍵のつまみの部分)を内側から回す仕組みになります。ドアに取り付ける都合上電源が取りにくいため電池で動作します。電力消費が少ないBluetoothで主にスマホと接続し、アプリ経由でドアの施錠、開錠が行えます。詳細は公式ページもどうぞ。

前機種と比較すると小型軽量化、レスポンス向上、機能強化や周辺機器との接続性向上など各所が改善されている一方で、費用的には実売2万円となかなかのお値段。インターネット上ではアプリの評価が著しく低いなど、初見ではちょっと不安になる印象を受けました。また最近ではQrio Hubという、Qrio LockをWifi経由で操作するためのBluetooth中継機的なデバイスが長時間使用不可になるなど、課題があるようです。

ちなみに私がよく利用しているAmazonの商品レビューでは星4くらいになっており、酷評もあるものの、そこまで悪くなさそうでした。温度差が激しいところでの両面テープ剥がれによる落下や、最近は改善しているというアプリでのマイナス評価が多い印象です。
もしよかったらリンクもご利用ください。

製品外観、付属品

箱はなかなかコンパクトで必要最小限な印象です。デザインはシンプルで最近のトレンドに従っている印象を受けます。実際の商品ですが、製品重量自体が207gということもありそのほとんどはプラ製です。2万円という価格を考えるとすごく安い印象を受けますが、軽量化のためには仕方ないかなとも感じます。何せ筐体を両面テープで貼りつけて使いますので、軽量化のためにお金がかかっているという見方もできます。

付属品の多くはQrio Lockをそれぞれのドアに取り付けるためのアタッチメントパーツです。ドアの形状がさまざまなため、汎用性確保のため付属品が多くなります。具体的にはサムターンの高さにより本体に必要な分の下駄を履かせ、摘みの形状により回転部分のアタッチメントが複数あります。工夫されているとはいえ設置に手間がかかり、また設置の正確性が個々のケースで異なるのも評価が分かれる原因かもしれません。

なお、使用する電池は「リチウム電池(CR123A)」x2です。充電できるリチウムイオン電池ではないのでご注意を。リチウム電池は通常の電池より電圧が高く(3V)容量も大きく、また低温環境下などでも安定した性能が発揮できるという特徴があります。信頼性が高いため、こういった機器においては正しい仕様だと思います。電池寿命の目安は1年程度とのことですが、アプリ上から残量が確認できるほか、本体にはもう1セット、計4本のリチウム電池をセットできますので安心です。

ちなみに、ネット上ではより安い値段で類似商品も結構あります。いくつか見てみましたが、ハンズフリー機能の有無や、なにより電池が1セットしか入らない商品が多い印象です。1セットですと信頼性がどうしても落ちるので個人的にはQrio Lockのほうが安心感があると思います。なおリチウムイオン電池は使用しない状態でも10年程度保存可能なのでここでトラブルになる可能性は低いです。充電池も存在するようですが、電圧の問題や充電容量が少ない等問題があるため避けたほうが無難だと思います。

取り付け

我が家のドアはトステム製ですが、結論から言えばなんの問題もありませんでした。ただ、ドアの構造上のぶが結構出っぱっているため、ドアからの出っ張りが大きいです。ちょっとスタイリッシュさがなくなってしまったのは残念です。下駄の高さを確認して、ノブの厚みにあったアタッチメントを当ててみて位置決めを行います。両面テープは一発勝負なので鉛筆で目印をつけておきました。最大の注意点はドアノブの回転中心と、Qrio Lockの回転中心が一致していないと不具合の原因になることです。Qrio Lock側に部品がスライドする遊びがあり、ある程度は吸収してくれるようになっているのは流石ですが、ここには時間をかけた方がいいと思います。

決まったら、下駄やアタッチメントを本体にねじ止めして、キレイにした扉に両面テープで圧着します。長期的なことはもちろんわかりませんが、私の環境ではかなり強固に接着している印象です。出来上がりが下の写真になります。最初の設定で開錠、施錠の状態を記録してそれをもとに動作します。写真ではまだ取り付けていませんが、2枚目、右下に写っている付属の開閉センサー(マグネット式)も別途取り付けます。これでオートロックの設定時、扉が閉じたとの判定がなされます。

使い勝手はどう?

まずは多くの人が使うスマホ利用による使い勝手です。基本的にQrio Lockのアプリを用いて初期設定を行います。最初に使う人のスマホアプリが、いわゆる「マスターキー」になります。鍵の追加はマスターキーのスマホから招待する形で行いますが、受ける側にもアプリは必要なのであらかじめダウンロードしておくことになります。鍵が登録されれば即使用可能です。ちなみにネットワーク上に鍵の照合情報があり、原則開閉には別途ネットワーク接続が必要のようです。

接続は前述のとおりBluetoothですが、上記の通りアプリ経由でのやり取りになりますのでスマホでのペアリングはしません。ネット上でうまく鍵と接続できないという不満が多いのはこの辺がネックになっていると個人的には思っています。玄関付近が家のWifi有効範囲ギリギリだと、モバイルネットワークとWifiの切り替えの狭間で接続に失敗するのだと思います。うまくいかない方は玄関付近のWifi環境を確認するのがお勧めです。

なお、別売りの拡張パーツとしてQrio keyやQrio Pad、Qrio Hubといった製品がラインナップされています。右に一応リンクを貼らせていただきますが、keyはその名の通りペアリングして使う専用のカギで、スマホなしで操作ができるのが特徴になります。また、Qrio Padは玄関の外側にとりつけて暗証番号や専用のカードで鍵を開けられるものになります。かっこいいとは思うのですが、個人的にはちょっと機器自体の盗難が心配です。また、暗証番号で開けられちゃうのも逆に心配な気もします。

Qrio Hubはちょっと毛色が違う商品で、Qrio Lockをインターネットから操作するための商品です。既述の通り、基本的にBluetoothしか接続方法がないためLock単体ではこの範囲外からの遠隔操作はできませんが、Hubを介することによってインターネットとの接続ができるようになります。

先日はこの機能に異常をきたし、数日間?不具合が継続したとのことで騒動になっており、まだ課題が多いのかなという印象です。安心して使うのはまだかかりそうで、私自身もまだ購入していません。ただこれがあると一般的なWifi接続のスマートホームと連携が出来るようになります。

wena 3 との相性はバッチリ

以前レビューしたsonyが親会社のスマートバンド、wena 3 ですが、こちらとの連携が出来るのもこの製品を購入した理由の一つです。wenaシリーズは時計のバンド部分をスマート化でき、Suicaとちょっと癖と制限のある初期設定をすればですがQuick payとiD、楽天edyまで利用できる便利なバンドです。私の場合は自分の自動巻き時計と組み合わせて使用していますが、さすがに相性はばっちりです。wena 3については下記記事もぜひどうぞ。

アプリからwenaを鍵として登録し、wenaからの操作はバンドのディスプレイ経由で行うか、バンドボタンのショートカットとして開錠や施錠の動作を登録することができます。現在私の場合はハンズフリーで開錠設定を行っているため、wenaのボタンをダブルクリックした際に施錠する動作を登録しています。これにより家を出るときはダブルクリックで施錠、帰ってきたときはハンズフリーで開錠というほぼ自分の理想とする環境が整いました。

ハンズフリーは環境次第? アプリが省電力化されないように設定を

スマホアプリにハンズフリーを設定しておくと、スマホを一切操作をせず、自宅より離れたら有効、近づいたら自動的に開錠という動作を設定できます。正常に動いているととても便利な機能ですが、ネットを含め動作不良の報告が多いです。個人的には先にお話ししたネットワーク環境の要因と、アプリが正しく常駐しているかの設定見直しが対策として有効だと思います。(Androidの場合。iPhoneはわかりません)

上手く動作しない場合はアプリ詳細画面の電池使用状況を確認いただき、バックグラウンドでの制限がされていないか、場合によっては電池の最適化も外しておいたほうがいいと思います。ただ、それでもAndroidのバージョンによってはスマホを使っていないと反応が遅れる場合もあるようです。

私のコンパクトスマホ、Jelly2ではハンズフリーは問題なく動作していますが環境による不確かさが不評の原因と考えます。

鍵を取り出す必要がない日々は快適

ということでしばらく使用していますが、私の環境ではとても快適便利です。鍵はキーホルダーについているものの、使うことはなくなりました。接続性についても問題はないようですし、ハンズフリーも問題なく動作しています。通勤など車で出かけた際には駐車場に止めてスマホを車から取り外すと、既に開錠されている状態です。

特に冬は早く家に入りたいので、何も考えずドアを開けるだけ、というのは想像以上にストレスフリーです。もしよかったら試してみてはいかがでしょうか?

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。2022年、今年もよろしくお願いいたします。