3000円の中華アンプ ELEGIANT F900SをB&Wのスピーカーで試す 普通に良品でした

2020年12月24日

コスパ最高と名高い中華アンプのELEGIANT bluetooth5.0対応アンプとB&W 707 S2スピーカーを接続して実力を見てみました。実際どんなものかと思っていましたが、ものすごく普通な製品です。少なくとも我が家で試している範囲では特に大きな欠点はなく、確かにコスパが高いと思います。
極めて個人的な見解にはなりますが、ハイレゾ音源をしっとり鳴らしたいわけでなければ、予算はスピーカーに振るべきであろうという結論になりますね。

そもそもアンプとは?

昔のイメージ

アンプは、何らかのプレーヤー(CD,DAP,スマホなど)から流れてくる音楽を増幅してスピーカーで聴けるようにする装置です。スマホを含む一般的なプレーヤーは音楽の信号をイヤホンやヘッドホンなど耳で聴ける形に再生はできますが、部屋で音楽を聴くためのスピーカーを鳴らす力がありません。そこでこのアンプで音を増幅してスピーカーに送るわけです。

各メーカーから色々なアンプが発売されていますが、最近コスパで話題なのがいわゆる「中華アンプ」というものでつなげる機械や性能にもよりますが、3000円くらいから販売されています。ちなみに有名メーカーのしっかりしたアンプは数万~10万、上限は数十万以上まであります。
音源を忠実に、ノイズ少なく分離よく、場合によっては味付けもして「素敵に」鳴らすためにかかる費用です。
またAVアンプなどは映像を含むソースを切り替えたり、ホームシアター関連の様々な機能を有しています。

ELEGIANT F900S デジタルアンプについて

中華アンプは最低限の機能に絞って、音を増幅すること以外のコストを全部カットした製品です。
今回購入したELEGIANTのアンプも入力はアナログジャックとUSBとBluetoothのみ、ボタンは電源のみ、あとはボリュームがあるだけです。そもそもamazon商品説明にもアンプの型式はちゃんと書いていないですし、おそらく同じ商品と思われるものが複数の会社から販売されています。このF900SというのもBluetooth 接続をする際に出てくる製品名で、本当かどうかは実はわかりません(笑)
下記に商品リンク貼らせていただきますのでもしよければご利用いただければ嬉しいです。販売元等変わっていますが同じものだと思います。

この製品の強みは「安さ」です。本体だけでなく、ACアダプタや接続ケーブルも付いてこのお値段。音を鳴らすということを考えるとスピーカーケーブルは別途購入する必要がありますが、とにかく安いです。
分解をしていませんが、使っていて熱を持つこともなく電源オンオフで変なノイズがでることもなく、外観上もスピーカーケーブル接続の端子もちゃんとしておりバナナプラグにも対応しています。

B&W 707 S2を接続していざ視聴

B&W 707 S2 いい音出します

視聴に当たっては我が家にあるB&W社の現行ブックシェルフスピーカーである707 S2を繋げました。
スピーカーとの接続はエーモンのOFCケーブルとしました。なお、試したのは3種類の音源です。
①AUXでDAPを経由したCD音源(可逆圧縮FLAC)
②同じ条件でのハイレゾ音源
③Bluetooth を用いたYoutube musicのストリーミング音源

オーディオの専門家ではないですし、また文章で音質を伝えるのは難しいのですが一言でいえば「普通」です。
音質でいえば、の違いはよく判りませんでした。
これはいいアンプだと違いが判るので、そこまでの実力は有していないということになります。
おそらく、アナログで入力した時点で差がなくなっているのではないかと思います。
はbluetoothの限界(SBCコーデック)と、元々圧縮音源ということもあり当然ですがより音質が落ちます。
逆に言えば差がわかる程度の性能をでは発揮しているということにもなりますね。
ホワイトノイズは多少あり、S/Nは値段なりのところはあると思うのですが、困ることはありません。
ボリュームを多少上げてもしっかりスピーカーを駆動してくれており、非圧縮音源での解像感も問題ないと私は感じました。

①~③のどの音源でも別に悪くないんですよ、本当に。うちの個体は少なくとも変なノイズもないですし、ちゃんとアンプの機能を果たしています。③の高音域がぐちゃっとになるのもちゃんと再現されています。
また、Bluetooth接続性についても問題はなく、変に途切れてしまうなどの問題も生じませんでした。
総じて味付け一切なし、素材の音をそのまま出力していて好感が持てる音です。

結論としては、音質については707 S2の実力を遺憾なく発揮できるとは言えませんが
でも普通に鳴らすことができますし、「いいスピーカーだなあ」と感じることができるアンプであることは確かです。間違ってスピーカーを痛めることもなさそうですし良品と感じます。

同じ予算ならアンプよりスピーカーにかけるべき

「圧縮音源は音が悪いので聴かない」という方はそもそもこの製品を買うとは思えませんし、ケーブルにこだわるような方もおそらく対象外の商品ですが、きわめて真っ当なアンプと思います。
用途が限定されますが、購入して後悔しない商品です。
耐久性等の心配はありますが、電源が外部にあるのは有利と思います。

今回は3000円のアンプと10万円オーバーのスピーカーという極端な組み合わせでしたが
やはり感じるのは大事なのはスピーカーということです。当たり前の結論で申し訳ありません。
アナログアンプの時代は、もっと極端な差があったと思いますが、デジタルアンプになったことで全体の性能が底上げされたために差がつきにくくなったのではないかと考えます。

一方、音楽を最後に耳に届けるのはスピーカーです。ある程度お金をかけた分の差が確かにあります。
同じ予算ならスピーカーに予算をかけたほうが、間違いなく幸せになれると私は思います。
今回色々聴いても思いましたが、このB&W 707S2はホントにいい音しますよ。
アンプのレビューでこんなこと言ってもいけませんが・・・(笑)

最後までお読みいただきありがとうございました!