3Dプリンターで作る子供のおもちゃ SK本舗で公開中 追加のファイルをこちらに公開

我が家での3Dプリンターの使い道としてかなり役立っているのは子供のグッズです。最近は実用品が多くなりましたがおもちゃを作ると、市販品の素晴らしさもよくわかりますしとても勉強になります。今回はSK本舗が運営する「3D DATA JAPAN」のコンテストに応募したのでそのご紹介となります。なお、私個人はSK本舗さんと利益相反関係にはないですよ!

はじめに

最初に苦言を呈するのもどうかと思うのですが、最近データを公開するサイトは結構乱立していてちょっとカオスな感じがあります。プリンター販売会社だけでも、竹だけど破竹の勢いのBumbu lab、老舗のPrintablesやThingiverseがありますし、データ販売であればDMM等国内でも販売サイトがあります。

ユーザーとしては入手先がどこでも目的のものが手に入ればいいのですが、あまり多いと横断検索がめんどうであったり管理が面倒だったりデメリットもあります。正直あまり細かく分散するのは個人的には好ましくないです。実は我が家にあるAnkermakeも似たようなものを出していて「make it real」があるのですが正直なところ、現状先行きが不透明ですね・・・。Discord等を見ていてもあまり動きがありません。個人的にはInput shaperを搭載するという「powerboost3.0」は楽しみにしているのですが、事業としてBumbuにコテンパンにやられている感じがあります(笑)

ただ、このAnkerのものはThingiverseとPrintables、Creality cloudを横断検索できるという利点はあるんですけどね。いずれにせよ電子マネーみたいに色々なのが乱立するのは個人的にはうれしくないなぁ・・・。

とはいえ、今回はその新規立ち上げのデータオンラインストアの新顔、プリンターや材料を販売されているSK本舗さんの3D DATA JAPANです。SK本舗さんは後述するフィラメントが気に入っておりよく購入するのですが、今回はSK本舗さんがこのデータオンラインストアを立ち上げて行うキャンペーンの第二回、「3Dプリンターオモチャコンテスト」を開催していたため、ついつい応募してしまいました。なおSKさんのデータ販売ページのトップはこちら。

公開した車と飛行機のおもちゃシリーズはこちら

さて、まず今回のシリーズ紹介ページがこちらになります。無料なのでぜひダウンロードしてみてください!元々はうちの子のために作ったものですが、うちの子も大きくなり対象年齢から外れつつあるのでどこかで誰かが遊んでくれるととても嬉しいです。

なお、このモデルたちには元々SK本舗のマットPLAフィラメントを使用しています。このマットフィラメントは非常に私が気に入っているフィラメントの一つで、通常のPLAと比較すると強度は出ませんが、マット感がとてもよく、質感が素敵です。今回の企画があるのでSK本舗さんの宣伝っぽくなってしまうのですが、マットPLAをお考えの方は一度試すべきフィラメントです。よかったらAmazonリンクもご利用ください。色も結構豊富で、品質自体も後悔することは無いと思いますよ。

やや古いですが、当時のブログがこちらになります。今回のおもちゃもこのころから増えたものです。フィラメントの感想も当時から何ら変わるところはありません。Polyterra PLAよりは硬いので使い分けられると思いますよ!

今回のおもちゃのデータ ホイールベースを固定して色々製作

今回公開のおもちゃシリーズは本当にFusion初心者の段階から作ったデータなので公開するのも申し訳ない拙さがあるのですが、その分どなたかの参考にはなるかもしれません。何も知識がなかったので、当時作りやすそうな100mmのホイールベースを元に作り始めました。このサイズだと飲み込んでしまうこともないかな、と思ったのを覚えています。

ただ結局それだと大きすぎて印刷に時間がかかりすぎますし、意外とトラブルなく遊んでくれたのでハーフサイズでおもちゃを作ることになりました。このサイズが0.4mmノズルでネジ溝が安定して作れる限界だったんですよね。あとはこれに合わせて色々ボディを作っていく、という流れでした。

今でも未熟者ではありますが、Fusionの使い方にある程度慣れられたのは、こうした規格を自分で作ってそれに合わせて印刷のしやすさ等工夫していったプロセスがあったからだと思います。ソフトの使い方ってある程度使わないと覚えられないので、このモデルたちの制作を通じてうちの子供がFusionの上達を手伝ってくれたといっても過言ではありません。子供のための趣味っていう口実、家族の説得?にもとても有用なのでぜひ皆さまお使いください(笑)

サイドのパーツは組み換えできるので上の写真のようにクラシックな再度パーツをスポーティなボディに前後逆につけることでエキゾースト的な表現にしたり出来ます。

実は今回出していない派生品が・・・

ということで今回出させていただいたものは基本的に私が50%サイズで印刷していたものなのですが、今回のコンテストに出していない100%出力用の派生品がいくつかあります。過去にTwitter(X)では出しているものですが、少しスキルが上がったからこそできた2つがカーキャリアと50%サイズの車やトミカを載せられる大型のC130ライクな輸送機です。

Fusion上で見るとこんな感じです。輸送機はパーツ数が多いです(笑)

キャリアの方は2階建てになっていて、後方のヒンジ部分で乗り降りできる感じになっています。荷台?には車が4台乗せられるよう溝をつけてみました。このキャリアはかなりうちの子が気に入って遊んでくれた思い出の品です。写真の翼があるタイプだと下段に載せられませんが、他のものはこんな感じでぴったり載せられるようになっています。かわいいと思いません、これ?個人的にはかなり気に入っている一台です。ヒンジはちょっと壊れやすいのでご注意を。

フローはやや甘いものの今見返しても、Snapmakerの印刷結果はキレイですね・・・。SK本舗マットPLAと合わせて雑貨屋さんで売ってそうなクオリティだな、と思いました。ちなみにノズルは国産Kaikaノズルです!高いけど良いノズルなので対応機種をお持ちの方は良かったらこちらもぜひご検討くださいね。

なお、輸送機の方はかなり大きいので部品の接着等が必要になります。ただシンプルですが後方のハッチが開いてトミカや今回の車を収納できるのでこちらもかなり遊んでいました。どうしても尖った形状があるのであまり小さい子は注意が必要です。また、翼が大きいのでプリンターによっては印刷できないかもしれません・・・。

実際は後程一部を変更して、尾翼を差し込むところとハッチ部分にダイソーマグネットを挿入、接着しました。この部分はファイル内に含まれていないので申し訳ありませんが各自加工ををお願いいたします(笑)。今だったらCADを使わなくても、印刷時にPrusaslicerとかで穴をあけちゃうのが一番楽ちんかもしれませんね。

3MFファイルのダウンロード

SK本舗さんはSTLだったのですが、今回のものはどちらも複数パーツに分かれていてヒンジがありますので3MFファイルにしました。サイズも大きいですし、特に輸送機の翼は大きめのビルドプレートが必要です。私はこれをAnkermakeで斜めに立てて印刷したのですが意外と大変でした。

今回のものはSK本舗さんのデータには入っていませんし、このデータにもSK本舗さんに出したデータは含まれません。是非両方ご確認いただければと思います。

今回はどちらもPrusaslicerで印刷しやすい向きを意識して配置していますが、正解はないと思います。当時そこまで作っていなかったこともあり結構フィレットが入っているため、3Dプリンターに優しい造形とは言えません、ごめんなさい!!

3MFファイルはこちら

ちょっと印刷が大変ですが最近の機種なら比較的速く出来ると思いますのでよかったらぜひ印刷して遊んでもらって下さい!ファイルはこちらになります。zipで圧縮してあります。

あ、タイヤ等はSK本舗さんの物から流用出来ますのでそちらもダウンロードお願いします(笑)

SK本舗のデータを50%縮小で、このデータを100%サイズで出力すれば問題ないはずです。サポートは適宜必要な物がありますが、ネジ部分は基本不要です。高速出力のプリンターの場合はオーバーハング部分で速度を落とす設定にしないと造形が不安定になりがちなのでご注意くださいね!

This work is licensed under CC BY-NC-SA 4.0

子供のために色々作るのはモデリングの良いトレーニングになりますし、何より面白いです。また、市販品がいかに良く出来ているかも痛感します。もしよかったらこの規格で別なものを作って公開いただければとてもうれしいです。世のお父さんお母さん、お子さんに3Dプリンターがツールとして広まると最高ですね!

それでは、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!