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USB PDからDC電源をとれる USBトリガーケーブル レビュー 自己責任だけれども有能です

2023年1月30日

USB PD電源は20Vまでの代表的な電圧でDC電源を取ることができます。正規の方法ではありませんが、市販されているUSBトリガーケーブルを利用することで任意の電圧のDC電源をゲットできます。とても便利なのでご紹介させていただきます。ただし自己責任で・・・

USBトリガーケーブルとは

USBトリガーケーブル、ピンと来ない方も多いと思います。私もそういう名称で呼ばれていることを最近知りましたが、平たく言えばACアダプタの代わりに、USB PDの規格を利用して20Vまでの電圧でDC電源を取り出すためのケーブルです。これを利用することで今までコンセントから電源を供給していた多くの機器をUSB PD対応のACアダプターやモバイルバッテリーから駆動することが出来る!というわけです。

本来USB PDの規格では電源の供給側と使用側が接続されたときに電子的にネゴシエーションを行い、必要な電圧あ電流がやり取りされる仕組みになっています。USB-Cで色々な機器や規格が安全確実に使えるためには必須の仕組みといってもいいと思います。当然そのままでは任意の電圧、電流を取り出すことはできません。

そこでUSB トリガーケーブルではemakerと呼ばれるUSB PD規格とネゴシエーションを行うチップをケーブルに搭載しそれをトリガーに任意の電圧のDC電流を取り出せるようにしています。(ケーブルによって基本的に出力電圧は固定)

これで何ができるかというと、例えばUSB PD非対応のパソコンやACアダプタ経由で充電が必要だったデジカメ、モバイルスピーカー等、ちょっと古めの機器がUSB PDで使用できる可能性があります。ACアダプタの裏面にある、OUTPUTの電圧と電流を確認してみてください。その電圧にあったトリガーケーブルを使用し、駆動電圧とV(ボルト)xA(アンペア)=W(ワット)ということで45Wや60W等出力する側のPD規格が機器の需要を上回った供給が出来れば使える可能性が高いと考えます。

利用は自己責任で

一番大事なことですが、汎用ACアダプタと同様にこのトリガーケーブルの使用は完全に自己責任になります。安全のために搭載されたUSB PDの仕組みをだまして電源を取る手法なので利用する機器側はもちろん、供給するUSB PD規格の充電器やモバイルバッテリーから見ても全く想定外の使用方法になります。

個人的にはemakerがちゃんと仕事をしていればその値以上の電圧はかからないため、電圧さえ間違えなければ大事なく使えると考えていますが、トラブルが発生してももちろん保証対象外でしょうし、私も責任は負えません。とりあえず、故障に直結しますので電圧だけは絶対に間違えないようにしてください。自己責任でよろしくお願いいたします。

今回使用したものは12V出力

今回使用したトリガーケーブルは実は単品で買ったものではなく、Crealityの3Dスキャナ「CR-scan Lizard」購入時についてきたものになります。クラウドファンディング経由とはいえ、製品にどう考えても規格上アウトなケーブルを同梱するのはどうか、という思いもありますが間違いなく便利なので良しとしましょう(笑)

Amazonで見てみると同じようなケーブルがあったのでリンクも貼らせて頂きます。電圧で商品を選ぶ形のものが一般的ですが、より専門性が高いと思われるプログラマブルのものもありました。用途に応じて探して見て下さいね。

付属していたケーブルは12V出力のものでした。この12Vは我が家では意外と多くの機器で利用されている電圧で、思わず色々使ってみたくなってしまいます。ACアダプタ無しでモバイルバッテリーから直接電源が供給できるってとても便利です。最近の機器はUSB充電対応のものが多いとは思いますが、なにせPDベースだと供給電力が大きいので使える機器の幅が広いです。

DCプラグは規格が多いので必要な変換アダプタの入手を

DCのプラグはかなり色々な種類があります。基本的には間違えると物理的にはまらないことが多いですが、間違った場合下手をすると機器の故障に直結します。

プラグは変換ジャックが比較的安価で販売されており、標準的なプラグから様々なものに変換できます。色々な機器に流用するために持っておいたほうがいいと思います。

私が購入したものは上記amazonリンクのものになります。一般的な互換ACアダプタで利用できるので、トリガーケーブルのことは別としても一つ家にあると役に立つかもしれませんね。

今回でいえば、下のELEGIANTのアンプは変換アダプタ無しで使用できましたがモバイルスピーカーとBDプレイヤーには変換アダプタが必要でした。(もともと付属してきた3Dスキャナはもちろんそのまま利用可能でした)

中華アンプが持ち運べる

我が家ではちょっとした用途や自作スピーカーを鳴らすための中華デジタルアンプを利用しています。非常に安価なデジタルアンプですが、意外とパワーもあり通常使うのに十分な印象を受けています。基本的に据え置きなので電源はACアダプタ経由でしたが、適応電圧も幅広く、ジャック変換もいらずそのまま利用できました。このアンプ、どれがオリジナルなのかはわかりませんが同じようなものが多くありますし手頃な価格でUSB経由もしくはピンジャックやBluetoothと3系統でスピーカーから音出しできるのでおすすめです。(排他動作です)

現在はNobsoundってところが主に出しているみたいですが、おそらく同じものだと思います。当ブログ記事もよかったら下のリンクからぜひどうぞ。

20000mAhのモバイルバッテリーで使用してみていますが、ちょっと鳴らしたくらいでは電池が全然減りません。おそらく電流量が少ないのだと思いますが、数時間なら余裕です。電源がないところで音出ししたい場合には非常に便利だと思います。好きなスピーカーと組み合わせて使えてすばらしいです。

あと、気のせいかもしれませんが、AC駆動より音がいいような・・?DC駆動でACアダプタを介さないからなのかな・・・?S/Nが良くなったのかも・・?このアンプはACアダプタが大きいのが不満点だったのですが、これで問題がなくなりました。素晴らしいです。

USB充電非対応のモバイルスピーカーも問題なく使えました

あと、我が家にあるBluetoothスピーカーにも使用してみました。Campino audioってところのちょっと古いですが気に入ってまだ使用しているBTスピーカーです。当時のこの企業の判断でスピーカーを十分駆動するために内部電圧が7.2VになっていることもありUSBでの充電ができず、12VのACアダプタが付属しこれで充電する方式でした。このケーブルがあるおかげで出張時などACアダプタが必要になることがなくなりました。上でご紹介した変換コネクタが必要にはなりますが、とても便利で使い勝手が向上しました。

他に目についたのはソニーのBDプレイヤーでしょうか。モバイルディスプレイと組み合わせるとポータブル視聴環境が完結出来ますね。需要はあまりない気がしますが・・・。

ちょっとお高いですが汎用性が高いのでおすすめです

唯一気になるのは比較的値段が高いことでしょうか。2000円くらいが相場のようです。時々emakerが搭載されていないケーブルが安く売っていますが、個人的にはやめた方がいいと思います。1000円の差で機器を壊したら元も子もないですからね。

何れにせよ個人の責任での使用にはなりますが、しばらく使っていて家に一本は欲しいケーブルだなと感じています。間違いなく役立つ方がいる商品だと思います。
どなたかの参考になれば幸いです。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!