美味しいコーヒーを飲もう 自宅でサイフォン式コーヒーを手軽に楽しむ タイガー Siphonysta (サイフォニスタ) レビュー
全然毛色の違うレビューでスイマセン。今回はコーヒーの話題です。我が家は夫婦でコーヒーが好きで、いつも豆を挽いて飲んでいるのですが、昨年新しく我が家に加わったマシンがこのSiphonysta ADS-A020 です。当ブログで紹介するものとしてはコスパが良くないのですが、好きな人には響く商品だと思いますよ。
コーヒー好きな我が家 マシンも複数
コーヒー、好きですか?
コーヒーといってもインスタントから缶、ドリップバックからコンビニ、スタバ、専門店まで様々ですが、個人的にコスパ面でもお勧めしたいのはやはりおうちコーヒーです。豆100g500円だとしても、確実に外で飲むよりお得ですし、機器を購入しても外で飲むコーヒー代を考えれば費用面も気になりません。豆を選ぶ楽しみもありますしね。
ということでおうちコーヒーを積極的に採用している我が家では、コーヒーメーカーも複数あります。使用頻度が高いのはツインバードの全自動コーヒーメーカー、「CM-D457B」です。定評があるミル機能が特徴(だと思っている)のこのコーヒーメーカーはオールマイティで、ツインバードって会社名でなんとなく敬遠しているとビックリします。
全体的な質感もよく、温度設定は83度と90度に2種類、アナログなつまみで操作感も良いです。粉から使うこともできますが、ミルを使わないともったいないマシンで、粉を買うことがまずなくなる、そんなコーヒーメーカーです。コーヒーメーカーとしてはちょっとしますがとても良いものなのでぜひ見てみてください。
我が家では別途ハンドミルがありますが、このツインバードのものも臼式のちゃんとしたミルなのでミル単体でも利用される方にもお勧めできます。(挽き方は3種類選択になります)
エスプレッソマシンはかなり古いsaecoというメーカーで美味しいカプチーノが入れられるのですが既に日本ではサポートも終了しています。長いこと使っていますが今のところ不具合もありません。以前は細挽きの粉を使ってちゃんとタンピングしてましたが、最近は専ら44㎜のポッドを使っています。
ちなみに最もリーズナブルなフレンチプレスもあり、ワイルドな感じのコーヒーを飲みたいときには頻度は低いものの使っています。そんななか、昨年に購入したのがサイフォン式を再現したコーヒーメーカー、サイフォニスタです。
タイガー魔法瓶 サイフォニスタについて サイフォン式とは?
このサイフォニスタを作っているのは意外なことにタイガー魔法瓶です。とはいえ、このコーヒーメーカー、保温機能すらありません。魔法瓶メーカーなのにどういう過程でこのサイフォン式コーヒーメーカーを作ったのか不思議に思って調べてみるとITメディアさんで比較的詳細に経緯が描かれていました。
読み応えある記事なのでぜひこちらもどうぞ!圧力制御なんかは確かに得意そうですよね、タイガー魔法瓶。最終的にはKickstarterで米国で先行販売され2023年2月頃から日本で販売が開始されたとのことです。
ところで、サイフォン式がどういう方式か、ご存じですか? 一般的なコーヒーが粉の上からお湯をかけて徐々にろ過させる(透過型と呼ばれます)のに対して、サイフォンは上段にコーヒー粉を入れ、下から沸騰させたお湯を水蒸気圧で持ち上げ浸漬させた後に一気に分離する方式です。浸されている時間が短くなるので豆の個性が出やすいともいわれます。なお本題からはずれますが、エスプレッソは固めた粉をポンプの圧力で一気にお湯を通して抽出するイメージです。温度が高いですが抽出量と時間が短いのでグッと濃厚なコーヒーが楽しめます。
ということで、簡単に表にしてみました。完全に個人の感想ですが・・・
方式 | ドリップ式 | サイフォン式 | エスプレッソ式 |
---|---|---|---|
特徴 | フィルターを通してゆっくりとお湯を落とします。フィルターが紙だったりネルだったり、奥が深いです | 下段で沸かしたお湯を水蒸気圧で上段に送りその後一気に抽出します。豆の個性が出やすいとのこと。サイフォニスタはこの機構を独自に再現。 | 高圧のお湯を短時間で押し出すことで、濃厚な味わいが楽しめます。ラテやカプチーノでも使います |
温度 | 83-90度くらいかな ドリップ中に下がります | 連続的に変化 徐々に上昇して 上段に上がったら少し冷めます | 90-95度程度 ほぼそのままで出てきます |
焙煎 | お好みで! | 中~深煎りかな | 基本深煎り |
挽き | 中細挽きメイン でも、お好みでいいと思う | 中挽き中心 細すぎると抽出時に難 | 極細挽き 細くないと薄くなります。 |
掃除 | らくちん | 手間がかかる | 意外と楽 |
あと、表に入れていませんが、フレンチプレスも原始的で好きです。フレンチプレスはドリップとサイフォンの中間的な立ち位置で、紅茶のように粉を入れて蒸らして、お湯を注いで数分で上から押しつけて分離します。個人的にはワイルドな味わい。粉っぽさがどうしても残りますが、コーヒーの脂分等丸まる残りますし、味わい深いです。やや粗目に挽いてお湯の温度は低め、が私のおすすめです。
とはいえ、コーヒーが好きな私でもサイフォン式を飲む機会は圧倒的に少ないです。売りにしているところでしかまず飲めないと思います。なのでそれがお家で飲めるなら十分価値があると思うんですよね・・・!
外観、機能、使い方
細かい外観、機能は他の大手レビューサイトに色々あるので今更私が書いても仕方ないですが、外装は主にプラスチックでつや消しの黒です。汚れは付きにくいですが品質については特記すべきところはありません。丸みを帯びたデザインでコーヒーメーカーっぽくないところはおしゃれなダイニングには合うかも。ただ我が家は物が多くておしゃれ感はないのですが・・・。
電源は内蔵でアダプタはありません。機能面で言えば基本的にスタートストップ以外物理スイッチがないのが特徴です。操作はタッチで行います。電源はコーヒー豆、水をセットすると自動でONになる仕様で、操作部の電気がついて選ぶ形です。印刷ではなくONで光らせるのはデザイン上の問題だと思いますが、別にボタンの機能が変わる訳ではないので個人的にはあまり評価は出来ません。ぱっと見でわかりにくいのはあまり良くないかなと思います。
基本的には挽いたコーヒーを下段の金属製フィルタ付きカップに入れて、中央部のパッキン付き器具にはめ込みます。バランスが悪いので置いておく用にホルダーっぽいものが付属しています。見てわかる通り、サイフォン式を模していますが基本構造は全く異なっており下段に粉が入って、そこにお湯が落ちてくる形です。中央のパイプを通って最後にコーヒーが上段に抽出されます。なお、コーヒーは細挽きにしすぎると粉の圧力に負けてコーヒーが上がりきらない事象が発生します。
水が上段に入ります。基本的に2カップまでです。目印が側面にあるので先ほどの器具の上段にセットします。最後に水が入った部分を軽く右手で押しつけながら左手でレバーを反時計回りに回してガチャっと固定するとセット完了。同時にメインスイッチがオンになります。
苦さ調節と濃さ調節、またDual tempという温度を2段階で抽出する用のメニューが独自で用意されています。後半で温度が下がるので雑味が出にくくなる、というものです。体感ではちょっと薄目に仕上がる感じ。詳細はメーカーHPをどうぞ。
実際の抽出作業はそこまで時間がかからなくて、せいぜい5分くらいです。オリジナルのサイフォンより沸騰過程があまりないためスピードは速いです。お湯を沸かしてハンドドリップするより速いですね。抽出過程も上下逆ですがサイフォンと同様です。熱いお湯が入っていって、入りきると一気に攪拌されて上のポットに吹き上がってきます。上がり切ったら終了。右手前のレバーを引くと重力でコーヒーが出てきます。ただこの経路、物理的に洗えないんだよね・・・。
味わいについて
さて、味です。正直上手に伝えられる自信はないですが、ドリップタイプとの大雑把な比較になります。コーヒー豆は今回は自家焙煎でお届けしてくれるフクモトコーヒーさんのクラシックキリマンジャロです。フクモトコーヒーさんは私もTwitterで知って購入したのですが、我が家ではとても好評です。他によく使うのは名古屋地区に店舗を持つワルツさんと、ネットではパオコーヒーさんかな・・・。ホームページにリンクしておきますのでよかったらのぞいてみてはいかがでしょうか?htmlで書かれたクラシックなページで私は好きです。
サイフォニスタのコーヒーは、やはり由来の油が残っているのでまったりした口当たりになります。感覚的にはフレンチプレスと少し似ていて、そこからワイルド感を除いてドリップの良さを足した感じ。(個人の感想です!)口当たりはまろやかですが雑味は少ないのでまったりしつつも飲み終わりはすっきりした印象になります。ドリップとははっきり違った味わいです。同じ豆でドリップとサイフォンと飲み比べたら当てられるくらいには違います。保温機能等一切ないので別にカップは温めたほうがいいですし、すぐ飲めるときにスイッチを入れる必要があります。
・・・うん、説明できませんすいません!!そうそう、サイフォニスタは布フィルタがなく金属フィルタなので少し粉が残ります。重力があるので大きい粉は下に残るのですがここをネルにしたらまた感じが変わるかも。
お手入れはやや面倒
このサイフォニスタ、既に購入から半年以上は経過しているのですが、やはり洗い物は多くて面倒ではあります。きれいじゃなくてすいませんが、洗い物が下の写真になります。ドリップタイプと比べると多さが目立ちます。パッキン類も多く、経年で色々問題が発生する可能性がありそうです。
また、中央部のパーツは洗えないので大きな粉が入らないように配慮したほうが良いです。ただまあ、個人的には許容範囲内です。美味しいコーヒーのためですからこれくらいは仕方ないですね。
ただ、圧力鍋とか部品が多くても意外と何年も問題ないのでこれも大丈夫なのかな・・・?高価な商品なのでアフターサービスもちゃんとやってくれるといいのですが、また何か問題が発生したらお伝えしますね。
正直高いマシン ですが独自性があり価値ある一台
ということでまた違ったコーヒーを提供してくれるこのサイフォニスタ。正直値段は高いです。コーヒーメーカーに何万円も出すならそのお金で美味しい豆を買ったほうが・・・そういう意見もあると思います。コストパフォーマンス的にはそのほうが良いでしょうし、ドリップ一筋で行くのもまたコーヒーの楽しみ方だと思います。サイフォンを購入したい場合でもリンクみたいなハリオの電気式サイフォンコーヒーメーカーなら1.5万ですから、4倍近くするこのマシンはやはり高いですよね・・・。
ただ前述のようにこの商品、企画、開発にお金がかかっていると思われその分が価格に上乗せされているのも仕方がないかなと思います。また、掃除の手間はあるもののコーヒー自体は美味しく出来ますし、腕に左右されません。安定して気軽に楽しめるという点では非常に評価できるほか、抽出過程等含め非常に個性的で面白いです。
ふるさと納税返礼品にもなっている(ただし寄付額15万・・・!)ようですし、手軽にサイフォン式コーヒーが飲みたい方にはプライスレスな商品でもあるので検討されてはいかがでしょうか?もちろん一番費用が掛からないコーヒープレスも美味しいので優劣はないですし、みんな違ってみんなよいものです。是非楽しいコーヒータイムを!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!本年もよろしくお願いいたします。
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