3Dプリント枕を買ってみた! 4D MAKURA LATTICE 3000 レビュー 沈み込みがしっかりあるソフトを常用しています

枕には好みがありますし、脊椎の状態にも個人差があります。また、就寝時の周辺状況(布団かベッドか等)も千差万別なので一概にこれが良い!とは言えません。ですが今回興味本位で購入したこの3Dプリント枕で私は毎日寝ています。枕選びについても掘り下げていますので興味がある方、ぜひ。

はじめに

現在クラウドファンディング中のこの「4D MAKURA LATTICE 3000」ですが、今回の記事は私が自身で購入したソフト版を中心に書いています。私が購入した当時はまだソフト版しかありませんでしたが、後日現在のハード版や色などのバリエーションが追加された形です。また、後日にAPPLE TREEさんのご厚意でハード版も送っていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。・・・が、それによる忖度はありません。

そもそも最初に書いた通り、枕選びには体形や年齢、脊椎の状態や寝床の硬さ等様々な要因が関与するため、安易な正解はありません。とはいえ私自身は背骨等骨格についてはちょっと分かると自負しており、この記事も枕選びの参考にしていただければ幸いです。

ちなみに購入したきっかけは単純で、方式は違えど3Dプリンターで作った枕が欲しくなったからです。物欲ブログですから、理由はそれで充分ですよね!クラウドファンディングサイトはこちらです。正式販売が始まったらそのリンクも載せようと思っております。

4D MAKURA LATTICE 3000について 使用プリンターは?

4D MAKURA LATTICE 3000は、APPLE TREEのブランド「Lattice&Life」が展開する3Dプリント枕です。SK本舗さんとともに当初はGREENFUNDINGではじまり、現在はMakuakeで展開中です。前述の通りバリエーションが増えて展開しています。

技術的な背景としては既に靴のブランドで展開しているSTARAYと同様の技術で製作されていると思われます。探してみると、monoistさんのページでPollypolymer社の「L300」というプリンターがヒットしました。高速光造形技術(HALS:Hindered Asynchronous Light Synthesis)により効率を高めているとのことです。

APPLETREEさんはこのプリンターを代理店として販売しているほか、おそらくこの枕にも使われているのだと思いますが、DEEPMAKERというファクトリーを構築しているようです。

ただ、このL300だと、この枕作るのには造形サイズが足りないんですよね。なのでこれの大型機版だと思います。「TAPS400」もページにありましたが、これでもサイズが不足します。カスタム仕様・・・?

靴、枕ときて、次は何になるでしょうかね?座布団系も良い気がします。体圧分散が出来て通気が良ければ車椅子用途等医療、介護用途にも良さそうです。金に糸目をつけなければフレームと組み合わせて椅子とかも出来そう。APPLE TREEさんが3Dプリンター代理店からメーカーになっている感じがします。

枕そのものを見ると、格子状のラティス構造が採用され、枕の中身?は何もありません。樹脂の網の弾性で頭を支える構造になっています。樹脂はポリウレタン系らしく、一部バイオベース素材が使用されているとのことで3年保証はついているものの、寿命が現時点ではわかりません。フォームではないのである程度大丈夫だとは思いますが、加水分解がどう進むかは懸念点になるかなと思います。STARAYのページをみても樹脂そのものの寿命については触れられていませんでした。使用している樹脂はELASTO 1000 BIOという樹脂のようで米国農務省(USDA)のバイオマス製品認証を取得しているというページが有りました。

なおメーカー公表としては、約500×300mm、高さ約70~90mm、重量約0.6kg。やはりサイズを考えるとかなり軽量です。一方でお値段はやはりお高く、一般販売予定価格は30,250円(税込)です。私はGREENFUNDINGで1.8万ちょっとで購入できたのでお得だったと思います。

少なくとも現時点で、日本のクラウドファンディングというものは事実上事前販売みたいなもので、本来のクラウドファンディングとは趣が異なります。Kickstarterみたいなギャンブル要素は国風に合わないということなのかなとも思いますが、単なる通販になっている状況、またアリエク品をローカライズする流れが一部あるのも個人的に残念です。

ソフトを購入!その後、ハードを送っていただきました!

ということで私が購入したのは当初開催のソフト、白の仕様です。フィラメント保存に転用出来るチャック付きアルミ袋に入っていました。APPLE TREEさんのこだわりとのことでフィラメント保管用に使ってくださいとのことでした(笑)。もちろん、ポリウレタン系のようなのでその加減もあるとは思います。

説明書や特典で頂いたカバーが同梱品です。枕を取り出してみると、やはり非常に軽い。向こう側がバッチリ見えます。蒸れる要素は本当にゼロです。蒸れる要素はカバーだけですね。ただ、カバーがないとラティス模様が顔につく可能性があります(笑)

なお、中身を開けると最初はやはりちょっと匂いがあったので購入後私は数日陰干ししました。そして、後日に新ラインナップとして「ハード」が登場し、APPLE TREEさんのご厚意で送っていただきましたので、そのパッケージも並べてみましょう。色が追加されて一つ説明用紙が増えていました。

ちなみに、姿カタチは同じですが、枕としては全然別物です。通気etc等の性質は同じですが、実際にハードは名前通り結構かっちり硬めです。枕においては硬さと高さは独立した要素ではなく、柔らかければ頭の重さで潰れる分高さは低くなりますし、硬ければ高く感じますので、ハードはより高さのある枕ともいえます。

ソフト

枕の固さについてはなかなか客観的に伝えにくいのでこんな動画を撮りました。頭のサンプルはCreator5 Proで作成しています。成人男性の頭部は非常に重いので補正のためどーんとフィラメントを載せました!

縦横比等が違って申し訳ありませんが、同じように載せても枕のゆがみ方が異なるのがお分かりいただけるかと思います。違いが伝われれば幸いです。

ハード

なお、APPLETREEさんの販売するCreator5シリーズに興味を持たれた方はこちらの記事もぜひ!

元々この枕は中央部がやや柔らかく、両側がやや固めになっています。ソフトのほうだと、頭を置いてぐっと枕を潰したときに筋力でかなり潰せますが、ハードだとそれがあまり出来ません。ソフトだと沈み込んで思ったより広い範囲で支えられます。支え方も単純な球面ではなくて、柔らかい中央の中にも左右にちょっと弾力が強い部分がある気がします。ここを起点に寝返り時の動きが出る感じです。

なお寝返りという点では沈み込みが少ない分、ハードのほうがより楽ちんですが、ラティスで柔軟に支えられる感触はやや希薄になります。どちらもツーツーなのでもちろん蒸れませんし、ざっと洗っても一瞬で乾きます。外観も含め色以外全く同じなのに触ると全然違うのは新鮮ですね。さて、ではどうやって枕選びをすればいいでしょうか・・・?

個人的に考える枕の選び方 骨格と寝床の状態がポイント

私は枕の専門家ではありませんが、骨についてはちょっと詳しめです。今回の記事を書くにあたっていくつか枕の販売や宣伝ページを見ましたが、枕を選ぶ際に枕だけを見ても片手落ちだと思っています。枕選びの要素としては体型や骨格等の個人的な要素と敷布団やマットレスの硬さの関係も重要です。体型も大きく関わってきます。

脊椎には、頸椎の前弯、胸椎の後湾、腰椎の前弯という生理的なカーブがあります。もちろん好みの問題があるのでなんとも言えませんが、基本的にはこのカーブが大きく崩れないほうが快適なはずです。仰向けで寝ているときと横向きで寝ている時について、AIにお願いしてイラストを書いてもらいました。

・・・指示をしっかり出せばイラストを生成してくれます(ChatGPT使用)が、それなりにでたらめなので注意も必要です。なのでちょっと無理やり修正して、嘘が少なくなるようにしました。あくまで参考程度にして下さいね!

人体の臀部と背部の凸部、腰の凹部をどの程度敷布団やマットレスが補正してくれるかで相対的な枕の厚みが変わります。下が沈み込むものであればその分低めのものが、硬いものであればその分高めのもののほうが頚椎の前弯が保たれると考えます。

側臥位になる際も同様に、肩幅分の高さがダイレクトに響く固めの敷布団の場合は高い枕がベターになりやすいと思います。なお、側臥位では脊椎が地面と平行になるのが望ましいとされています。

一方で難しいのは、頚椎のカーブは個人によって異なることです。ストレートネックといった前弯が少ない頚椎の方もいらっしゃいますし、例えばご年配の方で胸腰椎圧迫骨折があると、そもそも仰向けが難しかったり骨折によるアライメント変化の代償で頚椎のカーブも変化してしまいます。

もちろん体重によっても沈み込みの程度は変わります。頭部の重量変化は相対的に影響を受けにくいと思われますし、肥満があると呼吸障害も生じやすいので、頸椎周りは支えつつ、前屈しすぎないように今回の枕を前後ひっくり返して高い側を首に置いたほうがいいかもしれません。その場合はソフトのほうがあたりが柔らかいかな・・・等と、考える要素が多すぎるので本当に一概に言えないのです。

ちなみに参考写真は嫁様が床に寝転んだ状態で、ハードの枕との組み合わせのものです。深めに枕を当てることで仰臥位では床と首の隙間がしっかり埋まります。側臥位では右肩が下になっていますが、つぶれにくいので肩への負担が少なくなることがわかると思います。ごろ寝するのに最適です。

私の常用はソフト、ハードは床にごろ寝用に

ということで、最終的には自分で購入したソフトを夜間睡眠時は常用しています。私の睡眠環境は基本的にベッド+マットレスなので、ある程度マットレスが沈みますし、実際両方試しましたが私の環境ではベッド用にハードはちょっと硬かったです。

枕の柔らかさを利用して、ちょっと深めに枕を入れて頚部全体から頭部まで支えてもらっています。しっかり歪んでフィットする感じがありますし快適です。寝返りにも適切に追従している感じがあり気に入ってます。先日嫁様の実家に帰省する際も軽さを活かして持ち運んでみました。和室ではありますが、厚めの折りたたみマットレスの場合はソフトで快適でした。

じゃあ送って頂いたハードはどうしているか、というと、リビングにあります。ちょっと床で大の字でゴロッと仮眠するときなどにも非常に便利です。寝転がりながらARグラスやVRでアマゾンプライムビデオを鑑賞・・・等、贅沢な時間の使い方が出来ます。・・・実際はなかなか時間が取れないのですけれど。

ネガティブ要素は値段 ほかのライバルは?

最初にも伝えましたが4D MAKURA LATTICE 3000の一般販売予定価格は30,250円。枕としては間違いなくかなり高価です。3Dプリンターで一個一個作る都合上これは仕方ない気がします。枕は靴と比較するとサイズも大きいですし、前述の設備の値段と占有時間、材料費等諸々考えるとそんなに儲からないんじゃないかなぁ・・・。どれくらい売れると損益分岐点を超えられるのか、ちょっと興味はありますね(笑)。

さて、コンセプト的にライバルになりそうなところも調べてみました。まずは愛知県に本店があるエアウィーブでしょうか。私もエアウィーブ枕を持っています。ラインナップの豊富さと、中材はあるもののエアファイバー自体の弾性と通気性の良さは売りで、私が所有するS-lineは中央と辺縁で硬さを変えてあるなど、今回の枕とコンセプト的にも非常に近いです。エアウィーブ枕のほうがより大型ではありますが、値段は3.3万と同レベルになります。今回、私はLATTICE 3000に変更したので、家族のだれかに使ってもらおうかなと思っています。

同様のコンセプトではちょっと見てみるとブレインスリープというものも出てきました。価格もエアウィーブとほぼ同じですね。

あとは、ヒツジのいらない枕は宣伝に出てきて知りました。これはTPE素材を使って3Dプリンターのインフィルの上に寝る感じのようです。所有していませんのでなんとも言えませんが、もっちり系っぽい。寝返りについてはちょっとしにくいかもな、と思います。通気性は縦方向でお値段は約1.6万円とちょっとお安めです。一方でかなり重量のある枕のようでした。

色々広がる3Dプリンター製品 中身が大事

昨今3Dプリンターを使用して出来た製品も増えてきましたが、一般消費者は商品が「何を用いて作られているか」には基本的に興味を持ちません。製造技術や工程に興味を持つのは私たちのようなマニアックな人たちくらいです。製品の出来と価格が商品選びの中心になるのは明らかで、大事なのは中身です。

そういった意味ではSTARAYもそうですが、この 4D MAKURA LATTICE 3000も、単なる話題作りだけではなく機能向上に技術を直結出来ている製品だと思いました。既存技術のライバル製品と比較しても優位性があり素晴らしいです。これで価格が熟れればもっと推せるのですが、昨今の国内外事情や円安などを考えると当面安くはならない気がします。

長期的な使用でどうなるのか不透明な部分もありますので、またここやtwitter(X) でご報告できればと思います。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!